【社労士の資格を目指す初学者へ】受験勉強前に読むべき社労士の取説

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社労士試験

【社労士の資格を目指す初学者へ】受験勉強前に読むべき社労士の取説

 

  • 社労士ってどんな資格なの?
  • 資格を取得すると何か役に立つの?
  • 社労士試験って難しそう。
  • 法律の勉強したことないけど、大丈夫?

 

こういった悩みに答えます。
 

本記事の内容

  • 社労士資格を徹底分析【平均年収とは?】
  • 資格と取得後の活かし方【社労士の将来性】
  • 難関資格の社労士試験【難易度はどのぐらい?】

 

私は、初学者から社労士試験を受験した経験のある現役の社労士です。

そんな私が、社労士についてわかりやすく解説します。

また数年前まで法律についてまったくの素人だった私が、社労士の資格を取得することができた方法などについても、すべて教えます。

「初学者が社労士になれるのか不安」という方も、本記事を読んで頂ければ、社労士になるまでの道筋が見えるはずです。

ぜひ勉強を始める前に、社労士になるまでの事前準備として本記事をご覧ください。
 

社労士ってどんな資格なの?


 

社労士とは

社労士は、労働・社会保険諸法令に精通する専門家で、人事や労務管理に関する唯一の国家資格であり、正式には「社会保険労務士」といいます。

後ほど詳しく解説しますが、社労士は、その将来性から人気が高まっている資格です。

特に、近年の働き方改革に伴い、人事労務分野が複雑化し、企業内での対応だけでは難しくなってきました。

そこで、労務管理、労働・社会保険諸法令に関するプロフェッショナルとして、社労士の専門知識が企業から求められているわけです。
 

社労士って人気あるの?【受講者数は?】

では社労士は、どのくらい人気がある資格なのでしょうか。

次の表は、過去5年間の社労士試験の受講者数をまとめたものです。
 

過去5年間の受講者数

受験年度 受講者数
令和2年 34,845人
令和元年 38,428人
平成30年 38,427人
平成29年 38,685人
平成28年 39,972人

【参考元】社会保険労務士試験オフィシャルサイト
 

昨年は、コロナウィルスの影響で3.5万人を切りましたが、例年4万人ほどの受講者数で推移しています。

他の国家資格とも比較してみましょう。
 

令和2年度試験の受験者数

国家資格名 受験者数
行政書士 41,681人
社会保険労務士 34,845人
税理士 26,673人
中小企業診断士(一次試験) 13,622人
司法書士 11,494人

 

「税理士」や「司法書士」と比べて、認知度は劣りますが、受講者数は上回っており、社会人の方にとっては、関心の高い資格なのです。

また令和2年度の合格者の男女の割合は次のとおりです。
 

令和2年度試験合格者の男女割合

社労士 64.0% 36.0%
行政書士 73.5% 26.5%

 

人気資格の行政書士と比べて、女性の割合が高く、女性からも人気のある資格です。

 

社労士は儲かる資格?【平均年収】

社労士の平均年収はどのくらいなのでしょうか。

年収はピンキリで、開業社労士に関しては、正確なデータはありませんが、年収100万円以下の方もいれば、1000万円を超えている方もいらっしゃいます。
 

企業に勤務している勤務社労士に関しては、厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」でおおよその年収を図ることができます。

直近5年間の調査結果を見ていきましょう。
 

年度 ①毎月の給与額 ②年間賞与等 ③年収相当額(①×12+②)
令和元年 41万4千円 155万3千円 652万1千円
平成30年 35万7千円 95万1千円 523万5千円
平成29年 36万2千円 109万3千円 543万7千円
平成28年 36万円 68万3千円 500万3千円
平成27年 34万4千円 83万3千円 496万1千円

参考元:【厚生労働省】賃金構造基本統計調査
 

こちらの数字は、従業員が10人以上の企業に勤務する社労士が対象となります。
 

5年間の年収相当額を平均すると、約543万円となります。

 
国税庁の直近の調査結果である「令和元年分民間給与実態統計調査」によると、一般企業の会社員の平均年収は、約436万円となっています。
 

社労士は、会社員と比べ、100万円以上高い年収であり、儲かる資格と言えるでしょう。
そのため、毎年4万人ほどが合格を目指し、受験しています。
 

「社労士が優良な資格ってわかったけど、将来性はあるの?」という方のために、次章では資格取得後の活かし方や今後の需要について解説します。
 

資格取得後の活かし方【社労士の将来性】


 

社労士になるメリット【今後の需要を分析】

社労士の資格を取得することで、どんなメリットがあるのでしょうか。

社労士には、主に次のような魅力があります。
 

社労士の魅力

  • 独占業務がある
  • 独立開業ができる
  • 企業から重宝される

 

それぞれ見ていきましょう。

 

社労士しかできない独占業務

社労士の業務には、1号業務と2号業務という社労士の独占業務があります。

それらの業務は、社労士以外が報酬を得る目的で行うことができません。
 

つまり企業側が、1,2号業務をアウトソーシングするときは、社労士以外が受託できないということです。
 

主な社労士の独占業務(1,2号業務)は、次の通りです。
 

社労士の独占業務

  • 労働保険や社会保険の手続きに関する書類の作成業務
  • 労基署、ハロワ、年金事務所、保険組合などへの申請書類の手続き代行
  • 就業規則や賃金規則の作成業務

 

他にもコロナ禍で、従業員を解雇せず、休業させて雇用を維持することで支給される「雇用調整助成金」を受給している企業も多いかと思います。
 

これらの「労働社会保険諸法令に基づいた助成金等」の申請・書類作成等についても、社労士の独占業務の一つとなっています。

独占業務の内容だけ見ても、社労士の需要が高まっている理由を分かって頂けるかと思います。

 

独立で年収1000万円も夢ではない

社労士の資格を取得することで、個人事務所や社労士法人を設立することができます。

先ほども挙げたとおり、社労士には独占業務(1,2号業務)があるため、独立後もその優位性を活かし、顧問先を増やすことが十分可能です。
 

他にも、労務管理や社会保険などへの相談に応じるコンサルの業務(3号業務)なども、社労士の資格があることで、有利になる業務の一つです。

 

コンサル内容の例

  • 働き方改革などによる労務管理の相談
  • テレワークの普及による長時間労働に関する相談
  • ジョブ型雇用へのシフトに伴う「人事評価制度」の見直しなど

 

これらの3号業務は、社労士の独占業務ではないため、競合が多いですが、社労士の資格を持っていることで、顧客からの信頼を得ることができます。
 

これまでの異業種での勤務経験などが無駄にならないのも、社労士の利点とも言えます。

異業種の経験を活かしたコンサル業務のポイントや独立以外の「登録の種類」などについては、こちらの「社労士資格の未経験での活かし方【社労士の実態と将来性を徹底分析】」で解説しています。
 

社労士資格の未経験での活かし方【社労士の実態と将来性を徹底分析】
社労士の資格の活かし方について徹底解説します。社労士の勉強をしようと思っている方で、こんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?「社労士の資格を取ったらどんなことができるのかな?」「今まったく違う業種だけど、大丈夫?」「年収ってどのぐらい?」これらすべての疑問を解決します。ぜひご覧ください。

 

転職に有利で収入アップ

社労士の資格をあることで、転職は確実に有利になります。

企業の人事部や総務部への転職は、特にそうです。

その理由は、次の通りです。
 

転職に有利な理由

  • 業種を問わず、人事部・総務部に必要な知識は共通している
  • 企業の労務管理などの関心が高まっている
  • 人手不足の解消の力になれる

 

30代を過ぎると、異業種への転職は困難とされています。

そのため、30代以上の方の転職先は、必然と絞られてしまいます。
 

ただ、人事部や総務部に関しては、業種が違えど、基本的な法律の知識が共通しています。
 

そのため、異業種でも転職先が年齢で絞られることはありません。

むしろ、異業種での経験が、長時間労働の軽減などの役に立つこともあり、企業側から重宝される人材となり得ます。
 

【関連記事】未経験でも人事に転職できる?未経験から人事に転職する6つのコツ

未経験でも人事に転職できる?未経験から人事に転職する6つのコツ
「未経験で人事に転職するのは難しいかな?」「未経験で転職するコツってある?」「人事に向ている人とは?」こんな疑問にお答えします。著者は、一般企業の人事総務部で働く現役の社労士です。そんな経験から未経験の方が人事に転職するためのコツや人事の仕事に向ている人の特徴を紹介します。

 

また、企業は残業時間の抑制や人手不足を経営課題としている企業がほとんどでしょう。

特に人手不足への悩みは、業種を問わず共通です。

次の表は、人手不足に関するアンケート結果です。
 

人手不足調査結果

業種 有効回答企業数 人手不足を感じている企業 人手不足を感じていない企業
製造業 294 241 53
建設業 176 132 44
情報・通信業 86 63 23
運輸業 26 22 4
卸売業 77 41 36
小売業 73 50 23
飲食店・宿泊業 35 34 1
サービス業 300 203 97
合計 1067 786 281

参考元:【独立行政法人中小企業基盤整備機構】中小企業アンケート調査報告「人手不足に関する中小企業への影響と対応状況」
 

税理士がお金に関する専門家なら、社労士は人事に関する専門家です。
 

企業が直面している「人」に関する課題を解決できるのは、社労士しかいないのです。

 
従業員を大切にする優良企業は、社労士の必要性を知っています。

法人は人が資本であり、人がいて初めて会社の利益が生まれるのです。
 

そのため必然と、社労士の資格があることで、優良企業に転職する可能性が高まると言えます。
 

【関連記事】【社労士の資格は人事転職に有利?】社労士転職を成功させるための3つのコツを徹底解説

【社労士の資格は人事転職に有利?】社労士転職を成功させるための3つのコツを徹底解説
「社労士の資格って転職に有利になるのかな?」「社労士ってどんな転職先がある?」「転職を成功させるコツとは?」こんな疑問に現役の社労士である筆者がお答えします。社労士の資格は持っていると転職に有利なる可能性が高いです。ただ、持っているだけでは、企業側から最大限の評価を得ることはできません。一般企業の人事部で働く立場として、社労士の資格を活かして転職を成功させるコツ等を徹底解説します。

 

収入アップのメリットも!?

社労士を取得することで、転職をせずとも収入が上がるケースもあります。

資格手当を支給される

例えば、資格手当などが支給される企業に勤めている場合です。

企業によって異なりますが、相場は1~2万円といったところでしょうか。

年収にしたら数十万円のベースアップになるので、結構大きいですよね。
 

人事・総務部での出世が見込める

内勤の方で、仕事の努力や成果をアピールする上で、一番わかりやすいものが「資格」です。

そのため、社労士の資格があることで、人事・総務部での出世がしやすくなることは言うまでもありません。

現に私の会社は、資格手当はありませんが、社労士を取得して、人事・総務部の管理職に昇進しました。
 

資格手当がある企業は、資格の有無が評価されやすい傾向にあるので、尚更出世できる可能性は高いでしょう。

「出世はしたいけど、資格が取れるか不安」という方は、いきなり社労士を目指す必要はありません。
 

まず資格の勉強をすることに、慣れてみるのもいいでしょう。

人事・総務部の仕事に役立つ資格については、こちらの「人事部・総務部のための資格取得【おすすめ資格7選】」を参考にしてください。
 

人事部・総務部のための資格取得【おすすめ資格7選】
「人事総務部に必要な資格ってなに?」「人事総務部に転職するにはどういった資格が必要?」「知識をつけて仕事を早く終わらせたい」そんな悩みを抱えている方。 資格ってたくさんあって何が本当に役に立つものなのかわかりませんよね。 本記事では、人事総務の仕事の実務で役に立つメジャーな資格からマイナーなものまで、幅広く紹介していきます。 難易度や参考勉強時間も載せましたので、参考にしてください。

 

ダブルライセンスで社労士の魅力は倍増!

社労士と合わせて他の資格を取得することで、仕事の幅を広げることができます。

野球で例えるなら、色んなポジションを守れた方が、試合に使ってもらえるチャンスが広がるというイメージです。

ここでは、社労士と相性のいい資格を紹介します。
 

ダブルライセンスおすすめ資格

  • 行政書士
  • 中小企業診断士
  • 税理士

 

「行政書士」で会社設立時から携わる

行政書士の仕事は、官公庁に提出する書類の作成や提出を代行する仕事がメインになります。

行政書士が携われる申請書類等の数は、1万種類とも言われ、専門分野に特化して仕事を受けることになるでしょう。
 

営業許可など、会社設立から携わることで、社会保険の相談や会社設立後の労務相談など顧問契約にも結びやすいため、社労士と最も相性のいい資格と言えます。
 

「中小企業診断士」で経営コンサルの強化

中小企業診断士は、国が認める唯一の経営コンサルタントの資格になります。

コンサルタントという少し胡散臭いイメージから、この資格があることで、信用度が格段に上がります。
 

社労士だけだと、労務問題に関するコンサル業務という限定的な分野になってしまいますが、財務や経営全般まで相談に応じることが可能になります。

3号業務をメインで行いたい方は、おすすめな資格となっています。
 

「税理士」で税務関係分野も合わせて相談に応じる

国内の企業の約3割ほどしか顧問社労士がいないと言われており、顧問先の獲得にどの社労士も苦労しています。
 

それに比べ、税理士は、中小企業のほとんどから税務に関する相談を受けているかと思います。

税務と労務関係分野の相談に合わせて応じることで、顧問先数を大きく伸ばすことができるでしょう。
 

これからの時代は、ジョブ型雇用の普及により自分の専門分野を問われることになります。

知識の幅を広げることで、転職やキャリアアップの際に、大きな武器になること間違いありません。
 

他にも社労士との資格で合わせると幅が広がる資格もあるので、こちらの「人事・総務・経理の役立つ資格を徹底分析【難易度別おすすめ資格一覧表を大公開】」も参考にどうぞ!

人事・総務・経理の役立つ資格を徹底分析【難易度別おすすめ資格一覧表を大公開】
「人事・総務・経理の仕事に役立つ資格って何?」「資格取得は転職にも有利になる?」「資格がなくても人事・総務・経理への転職は可能?」こんな疑問にお答えします。私は、一般企業の人事総務部で働く現役の社労士です。そんな私が未経験から転職をした経験を基に、人事・総務・経理の仕事で役立つ資格を難易度別に紹介します。

 
これまで社労士の仕事内容や資格取得後のキャリアについて、解説してきました。

続いては、社労士になるための条件について解説します。
 

社労士になるための条件【社労士試験は誰でも受けられるのか】


 

社労士になるための2つの条件

社労士になるには、全国社会保険労務士会連合会に備える「社労士名簿」に登録を受けなければなりません。

登録には、次の2つの条件を満たす必要があります。
 

社労士登録条件

  1. 社労士試験に合格していること
  2. 2年以上の労働社会保険諸法令に関する実務経験があること

 

「2年以上の実務経験なんてないんだけど・・・」という方も安心してください。

連合会による事務指定講習を受講することで、「2年以上の実務経験」に代わって、資格要件を満たすことができます。

詳しくは、連合会のホームページ「事務指定講習」をご覧ください。
 

ただ、1の「社労士試験の合格」は、社労士になるためには避けて通れません。

 
とはいえ、社労士試験は、誰しもが受験できるわけではありません。

「参考書を買ったのに、受験資格を満たしてなかった」とならないように、社労士試験の受験資格について見ていきましょう。

 

私にも社労士試験の受験資格ってある?

社労士試験の受験資格は、次の3種類の要件があり、いずれかの要件を満たすことで受験することができます。
 

社労士試験の受験資格の要件

  • 学歴要件
  • 実務経験要件
  • 試験合格要件

 

学歴要件

下記の学校を卒業した者は、受験資格を得ることができます。
 

要件を満たす主な学校の種類

  • 4年制大学
  • 短期大学
  • 専門職大学
  • 専門職短期大学
  • 5年生高等専門学校など

 

在学中であっても、一定の卒業単位を修得した者は、受験することが可能。
また専門卒でも、「専門士」又は「高度専門士」の称号が付与されていれば受験できます。
 

意外と学歴要件だけみても、対象となる方は多いことがわかるかと思います。
 

実務経験要件

次の法人又は団体で、社労士業に3年以上従事した経験のある方は、実務経験で受験資格を得ることができます。
 

  • 全国健康保険協会
  • 日本年金機構
  • 社労士法人
  • 弁護士法人など

 

実務経験があると、合格後すぐに登録も可能なため、社労士になるための最短ルートと言えます。

社労士に関わる仕事に転職してから、資格取得を目指すのも、一つの選択肢に入れてみてください。
 

試験合格要件

厚生労働大臣が認めた国家資格に合格した者も受験が可能です。
 

主な国家資格

  • 行政書士試験
  • 税理士試験
  • 中小企業診断士試験
  • 弁理士試験
  • キャリア・コンサルティング技能検定1級・2級試験など

 

他にも要件を満たす国家資格がたくさんありますので、詳しくはこちらの「厚生労働大臣が認めた国家試験【PDF】」を参照ください。
 

以上3種類の要件を紹介しました。
まず要件のいずれかを満たしているか必ずチェックするようにしてください。
 

「自分は受験資格を満たしているのかな?」と不安の方は、こちらの「社労士試験の受験資格【高卒でも社労士になれるのか?】」でさらに詳しく解説してますので、参考にしてください。
 

社労士試験の受験資格【高卒でも社労士になれるのか?】
「社労士試験に受験資格ってあるのかな?」「高卒の私でも社労士になれる?」「合格者の共通点は?」社労士を目指す方のこんな疑問にお答えします。社労士の受験資格は、3つの種別に区分され、そのうちの1つのいずれかを満たさなければなりません。そんなわかりづらい受験資格の要件や社労士試験に向いている人などについて解説します。

 
社労士試験の受験資格を満たしていると分かった方は、勉強を始める前に、登る山をしっかり分析する必要があります。

続いては、社労士試験がどれぐらいの難易度なのか解説しましょう。

 

社労士試験の難易度【データ分析】


 

まず社労士試験がどんな試験なのか見てみましょう。

 

社労士試験ってどんな試験?

社労士試験の概要を下記の表にまとめました。

 

社労士試験の概要

1 受験時期 毎年8月の第4週目の日曜日
2 試験科目
  1. 労基法+安衛法
  2. 労災保険法+徴収法
  3. 雇用保険法+徴収法
  4. 健康保険法
  5. 国民年金法
  6. 厚生年金保険法
  7. 労務管理その他の労働に関する一般常識
  8. 社会保険に関する一般常識
3 出題形式・配点
  1. 選択式: 各5点(徴収法の出題はなし)の40点満点
  2. 択一式: 各10点(一般常識2科目は各5点)の70点満点
4 試験時間
  1. 選択式: 10:30 ~ 11:50(80分)
  2. 択一式: 13:20 ~ 16:50(210分)
5 合格基準 合格基準は、選択式と択一式のそれぞれの総得点と、それぞれの科目ごとに定められ、合格発表日に公表。
大体7割ぐらいが合格基準になり、毎年合格基準が変動する相対評価の試験
6 受験料 15,000円(令和3年度試験より改定)

 

社労士試験のポイントは次のとおり。

 

ポイント

  • 年に1回の試験
  • 試験科目が多い
  • 合格には、選択式・択一式の両方で、基準点に達する必要がある
  • 合格に必要な基準点は、受験者の平均点で毎年変動する
  • 科目合格はない

 

ざっと挙げると、こんな感じです。

では、実際の社労士試験の受講者数や合格率など、数字を見ながら社労士試験について深堀してみましょう。
 

社労士試験をデータ分析

合格率はどのぐらい?

 

過去5年間の合格者数と合格率

受験年度 受講者数 合格者数 合格率
令和2年 34,845人 2,237人 6.4%
令和元年 38,428人 2,525人 6.6%
平成30年 38,427人 2,413人 6.3%
平成29年 38,685人 2,613人 6.8%
平成28年 39,972人 1,770人 4.4%

《参考元》【厚生労働省】合格者等の推移
 

合格率は、毎年1桁台となってり、社労士試験は難関資格の一つとされています。

なぜこんなに社労士試験は、合格率が低いのでしょうか。
 

社労士試験の合格率が低い2つの理由

その理由は、次の2点を深堀すると、自ずと答えが見えてきます。
 

  • 受験生の特徴
  • 社労士試験の特徴

 

まず社労士試験の受験生は、どんな人が多いのか公式のデータを基に確認してみましょう。
 

働きながら受験するのが鉄板

次の表は、公式で発表されている直近の試験の「年齢階層別」「職業別」の合格者の割合になります。
 

年齢階層別

年齢 割合
24歳以下 1.8%
25 ~ 29歳 10.5%
30 ~ 34歳 16.5%
35 ~ 39歳 13.6%
40 ~ 44歳 15.3%
45 ~ 49歳 14.8%
50 ~ 54歳 9.6%
55 ~ 59歳 9.1%
60歳以上 8.8%

 

職業別

職業 割合
会社員 58.4%
無職 13.2%
公務員 8.1%
自営業 4.8%
団体職員 4.0%
役員 3.0%
学生 1.0%
その他 7.5%

《参考元》【厚生労働省】合格者等の推移
 

これらのデータを見て次のことがわかります。

 

受験生分析結果

  • 合格者の80%近くは普段働きながら勉強していた
  • 社会人として経験を積んだ30,40代が、キャリアアップのために選ぶ資格である

 

合格率が低い理由

仕事の量や負担が大きい年代の受験者が、忙しい合間に勉強しなければいけないため

 

続いては、社労士試験の特徴を分析しましょう。

 
癖の強い試験

社労士試験は、他の資格とは、合格基準・出題形式等が少し変わっています。

 

試験の特徴

  • 科目合格がない
  • 午前の選択式と午後の択一式で点数の合算はせず、それぞれで合格基準を満たす必要がある
  • 各科目ごとにも合格基準点が設けられている

 

ただ、これまでの内容は優しい方で、難関ポイントはここからです。

まだ社労士を目指すことに心が折れてない方は、次の「社労士試験の3つ難関」をご覧ください。
 

社労士試験の3つ難関

  • 選択式は一つのミスで不合格にされる
  • 択一式が3時間半の長丁場
  • 一般常識なのに常識問題ではない

 

選択式

選択肢は、5点満点で各科目3点以上取らなければなりません。

1科目でも3問以上正解できないと、他の科目の選択式、午後の択一式で満点を取っても不合格となります。
 

これを社労士の受験生界隈では「足切り」と呼ばれています。
この選択式の各科目で基準点に達するのが、社労士試験の最難関となります。

その辺の詳しい対策方法については、こちらの「もう怖くない!社労士試験の足切り対策【勉強法と失敗しない本試験対策も教えます】」で書いていますので、興味があればどうぞ!
 

もう怖くない!社労士試験の足切り対策【勉強法と失敗しない本試験対策も教えます】
「今年も選択式の足切りに泣いた」「選択式は運任せだと思っている」「足切り対策を知りたい」こんな方に本記事を読んで頂きたいです。毎年社労士試験で1点に泣いている方も多いのではないでしょうか。社労士試験に合格するには足切り対策が必須です。本記事では「足切りとは?」「足切りされない勉強法」「本試験での注意事項」「著者の失敗談」などについて書いております。「選択式が苦手だ!」という方もぜひご覧ください。

 
択一式

午後の択一式は、各科目10点満点中4点以上が基準点のため、科目別の基準点に達することは、そこまで難関ではありません。

ただ、問題が70問あり、210分間ぶっ通しで問題を解き続けないといけません。
 

知識だけでなく、問題を解く精神力・体力も必要となってくるので、普段の学習以外の本番に備えた対策も必要となります。

本番に向けた勉強法などについては、こちらの「一発合格!社労士試験【初受験の失敗を活かした勉強法】」で解説していますので、よろしければどうぞ。
 

一発合格!社労士試験【初受験の失敗を活かした勉強法】
社労士試験に一発で合格する人の特徴って気になりませんか。 一発合格している方の思考や勉強法をマネすれば、短期での合格も夢ではありません。 「一発で合格する人は特別な人なんだろうな」と思っている方にぜひ読んで頂ければと思います。 決して難しいことは書かれていませんので、お気楽にどうぞ。

 
一般常識

社労士試験の一般常識は2科目は、正直全く常識問題ではありません。
他の科目と比べても、難易度は高めです。
 

なので、受験生の多くが一般常識の選択式で「足切り」されてしまいます。

対策としては、頻出事項を中心に勉強して、深追いしないことです。
 

一般常識の勉強に時間を掛けすぎると、他のメインの科目を勉強する時間がなくなってしまいます。

一般常識対策は、メリハリを付けて学習しましょう。
 

ここまで社労士試験がどんな試験か、お分かり頂けたのではないでしょうか。

「もっと社労士試験について分析してから受験するか決めたい」という方は、こちらの「社労士試験の難易度は?【受験者4万人の人気資格、社労士と行政書士を徹底比較】」も参照してみてください。
 

社労士試験の難易度は?【受験者4万人の人気資格、社労士と行政書士を徹底比較】
「社労士試験って難しいの?」「行政書士と比べてどうなの?」「将来性は?」という疑問をお持ちの方いらっしゃいませんか? 近年社労士が注目を集めています。今後も「働き方改革」「コロナ対策」「テレワークの普及」に伴い、より一層社労士の需要が高まっていくでしょう。 これから社労士を目指したいという方向けに、現役の社労士である著者が「社労士と行政書士の難易度比較」「社労士の将来性」「初学者から社労士になれた理由」について解説します。

 
また社労士試験は、科目合格はありませんが、受験者の実務経験等によって、科目免除を受けることができます。

そちらについても触れておきましょう。

 

科目免除について

社労士試験では、受験申込みと併せて申請することで、決定を受けた科目に関しては、試験が免除されます。

実務経験等によって、免除される科目も変わるので、その一例を紹介します。
 

免除資格の一例

免除科目 免除資格
労基法および安衛法
  • 国家公務員として労基法、労災法又は安衛法の施行事務に従事した期間が通算で10年以上ある者
  • 司法試験に合格した者で労働法を選択した者
雇用保険法
  • 労働保険審査会の委員の職にあった期間が通算して5年以上あるこ者
徴収法
  • 労働保険事務組合の役員又は職員として労働保険事務に従事した期間が通算して10年以上ある者
健康保険法
  • 協会けんぽ、組合等の役員で又は従業員として健康保険法の実施事務に従事した期間が通算して10年以上ある者
厚年法
  • 日本年金機構の役員又は従業員として厚年法の実施事務に従事した期間が通算して10年以上ある者

参照元:【全国社会保険労務士会連合会】社会保険労務士試験オフィシャルサイト
 

他にも、試験科目ごとに免除資格が多数ありますので、詳しくはこちらの「試験科目の一部免除資格者一覧【PDF】」を参照してください。
 

また免除を受けるには、「受験資格証明書」と「免除資格を証明する書類」を提出して、免除決定を受ける必要があるので、受験申込みの際は、必ず忘れないようにしましょう。
 

ここまで社労士試験について詳しく解説してきました。

実際、合格するにはどれだけの勉強時間が必要なのでしょうか。
 

合格に必要な勉強時間とは?


 

合格率だけ見ると、初学者には合格は無理なのでは?と思うかもしれませんが、十分可能です。

私も初学者から勉強して、社労士になることができました。

では社労士に必要な勉強時間は、どのくらい必要なのか確認しましょう。

 

社労士の合格に必要な勉強時間とは?

社労士試験の合格に必要な勉強時間は、1000時間ほどと言われています。

期間としては、1年以上あるのが理想的でしょう。

1000時間と言われて面食らった人も多いと思います。
 

それもそのはず、総務省が平成28年に行った「社会生活基本調査」によると、社会人の1日の平均勉強時間は6分という調査結果が出ています。
 

ただ、先ほどの公式サイトのデータで示した通り、社労士の合格者の約8割が普段働いている方です。

一体合格者は、どうやって働きながら勉強時間を確保しているのでしょうか。

私が受験当時行ったことも含め、勉強時間を確保する方法を解説しましょう。
 

初学者が勉強時間を確保する方法

時間ができたときに、勉強をしようという考え方だと、勉強を継続することは絶対できません。

勉強時間を確保するための、3つの手順を解説します。
 

3つの手順

  1. 自分の1週間のスケジュールを洗い出す
  2. 細切れ時間での学習を身に着ける
  3. 学習スケジュールを立てる

 

自分の1週間の行動を洗い出す

勉強を習慣にするには、学習計画を立てることが大切です。
そのために、まず普段の1週間の行動を細かく洗い出してください。

例えば、次のような感じ。
 

仕事の日

  • 06:30 起床
  • 07:30 出発
  • 08:30 出社
  • 12:00 お昼休み(13時まで)
  • 19:00 退社
  • 20:00 帰宅、その後夕食、お風呂
  • 21:00 自由時間
  • 23:00 就寝

 

オフの日

  • 08:00 起床
  • 09:00 家族との時間
  • 12:00 昼食
  • 13:30 家族と外出
  • 17:00 帰宅、お風呂、自由時間
  • 19:00 夕食
  • 20:00 自由時間
  • 24:00 就寝

 

ポイントは、「なるべく細かく洗い出すこと」と「仕事の日とオフの日を分けること」の2点です。
 

週休2日の方は、仕事の日は1日2.3時間、オフは1日5時間を目標しましょう。
そうすれば、1年間の内に1000時間の勉強時間を確保することが可能です。
 

「仕事の日に2.3時間も勉強できないよ」という方は、次のようなタイミングでも勉強することを検討してください。
 

細切れ時間での学習を身に着ける

 

  • 朝の時間
  • 通勤時間・移動時間
  • お昼休憩中
  • トイレやお風呂の時間
  • 待ち合わせ時間

 

「こんなのほんの短時間じゃん」という方、まとまった勉強時間を確保しづらい社会人にとっては、貴重な勉強時間です。
 

特に「朝早起きしての勉強」と「通勤時の勉強」はおすすめです。
 

朝は何も邪魔されることが少ないですし、時間が限られているので、集中して勉強に取り組むことができます。
 

また「朝起きること」と「通勤すること」は、毎日訪れます。
毎日同じタイミングに勉強することで、習慣となります。
 

こういった習慣化された細切れ時間の勉強の積み重ねが、合否を左右するのです。
 

ただ、勉強時間を確保できても、闇雲に勉強を進めては合格することはできません。

一番大切なのは、本試験までの「学習スケジュール」を立てることです。
 

学習スケジュールを立てる

本試験までの学習スケジュールを正しく立てることができれば、初学者の方でも十分に合格が可能です。

学習スケジュールは、勉強を始める前に必ず立ててください。

大まかに、こちらを参考にするといいでしょう。
 

期間 学習のねらい 学習内容
9~1月 基礎固め
  • 基本テキスト読み込み
  • 頻出問題の把握
2~6月 問題解答力の強化
  • アウトプット中心の学習
  • 選択式対策
  • 横断学習
7~8月 本試験対策
  • 予想問題集など

 

とはいえ、初学者の方が1年間のスケジュールを立てろと言われても難しいと思います。

一度、実際の学習スケジュールを確認しておいた方がいいでしょう。
 

こちらの「社労士試験に必要な勉強時間とは?【時短できる良質な勉強法】」では、本試験までの月ごとの学習スケジュールを公開しています。
 

私を合格に導いた効率的な勉強法も解説していますので、参考にどうぞ!
 

社労士試験に必要な勉強時間とは?【時短できる良質な勉強法】
「社労士の合格に必要な勉強時間ってどのぐらい?」「勉強時間をなるべく短くする方法を知りたい!」「参考になる学習スケジュールは?」こんな疑問をお持ちの方はいませんか。本記事では、現役の社労士である著者が、過去に社労士試験に合格したノウハウをすべて公開します。これから短期合格を目指して勉強をスタートする方必見です!

 

「私、法律の勉強もしたことないんですけど・・・」という方でも問題ありません。

初学者の方でも、社労士試験に合格できる最適な勉強法を解説します。
 

初学者でも合格できる勉強法


 

初学者でも社労士試験に、合格することができる理由は、以下のことが挙げられます。

 

初学者でも合格できる理由

  • 試験内容が社会人には身近である
  • 働きながら勉強できる環境が整っている

 

社労士試験の受験科目は、社会人の方にとって身近な法律ばかりです。

労基法や労災保険法、健康保険法など、聞いたことない方はいないでしょう。

まったく普段の生活に関わりのない法律を勉強するより、断然記憶には残りやすいはずです。
 

また現在、社会人の方が自己啓発に充てる時間が増加しています。
その理由として、残業規制の厳格化やテレワークの普及などが挙げられます。
 

社会人の方が一から学びやすい環境が整っているのです。

社労士試験の合格者の8割が、社会人の方であるという結果を見れば一目瞭然でしょう。

資格講座の変革も大きく影響しているはずです。
 

  • 市販の教材が高品質なのが増えた
  • 通信講座の普及で、動画・音声コンテンツが主流になった
  • 通学型予備校が社会人に合わせた講義時間帯になっている

 

社労士の勉強法は「独学」「通信講座」「通学型予備校」の3つが主流です。

現在、どれも質が上り、どの勉強手段を選んでも合格は十分可能です。
 

ただ生活スタイルや住んでいる環境(都心か地方か)などを考慮して、正しい選択が必要となります。

一体初学者は、どの勉強手段を選択すべきでしょうか。
 

初学者が選ぶべき最適な勉強手段とは?【独学・通信講座・通学型】

まず費用を比較してみましょう。
 

受講費用

勉強手段 費用相場
独学 2~3万円
通信講座 8~15万円
予備校 20~30万円

 

費用だけ見たら、社労士試験がどんなものか様子をみたい初学者の方にとっては、独学がいいように思えます。

それぞれのメリットとデメリットをまとめたので、検討材料として頂ければと思います。
 

独学希望の方

 

デメリット

  • 挫折するリスクが最も高い
  • 参考書の選択肢が多すぎて、初学者には向かない
  • 情報を集めづらい

 

メリット

  • 費用を安く抑えられる
  • 挫折したときのダメージが少ない
  • ミスマッチも少なく、自分にあった参考書を揃えやすい

 

独学は、費用を2.3万円に抑えられる点が一番のメリットでしょう。
 

最近は、優良な参考書が多いので、独学で受験する方も増えています。

対策ごとに参考書を買い揃えられるので、他の勉強法より教材選びでのミスマッチのリスクは低めです。
 

ただ、その分初学者の方が、「合格に必要な箇所が網羅されているか」「自分にあった参考書か」判断するのは難しいでしょう。

そのため初学者の方には、独学での勉強はおすすめできません。
 

また資格の勉強は、すぐには結果が出るものではありません。
「独学を選んだから結果が出ないんだ」と落ち込んで、挫折するリスクも高まります。

それらを考えると、「予備校(通学型)」か「通信講座」を選択する方が、無難でしょう。
 

「それでも自分は独学で合格を目指すんだ!」という方は、一度挑戦するのは全然アリだと思います。

こちらの「【社労士資格を取得するための必須参考書】独学で突破するための活用術を徹底解説!」では、私が使っていた市販の参考書を紹介してますので、参考にしてみてください。
 

【社労士資格を取得するための必須参考書】独学で突破するための活用術を徹底解説!
社労士試験に独学で目指される方も多いかと思います。ですが、本屋に行くとたくさんの参考書が並んでいて、どれを選べばいいかわからないって悩んでいませんか?そんな方のために、私が受験勉強の時に、使っておすすめしたい参考書を一式まとめました。またその参考書をフル活用するためのポイントも解説したいと思います。

 

通学希望の方

 

デメリット

  • 費用が高い
  • 講義を1回欠席すると、着いていけなくなる
  • 通学する手間・費用がかかる

 

メリット

  • 同じ目的の人が集まるので、孤独感がない
  • 挫折しづらい
  • わからないことは、すぐ講師に聞ける

 

受験勉強で挫折する要因は、主に次の2つでしょう

 

  • わからないことが解決できない
  • 自分だけ勉強してて嫌になる

 

予備校ならわからないことは、すぐに講師に聞くことができますし、周りも勉強しているので、孤独を感じることも少ないでしょう。
 

一番挫折しづらい勉強手段と言えます。

 
ただ、最大のデメリットは、費用が高いということ。

20万円台が相場なので、受講するには相当な覚悟が必要。
 

費用を安くする方法もなくはありません。

雇用保険の「特定一般教育訓練給付」の指定講座を受講すること。
 

指定講座を受講すれば、最大受講料の40%が補助されます。
 

一般教育訓練給付の対象講座は多いですが、特定に指定されている講座は少ないので、費用を抑えて大手予備校の講座を受講したい方におすすめです。

申請方法などについては、こちらの「一般教育訓練給付金を活用して社労士になろう!【おすすめ対象講座も紹介します】」をご覧になってください。
 

一般教育訓練給付金を活用して社労士になろう!【おすすめ対象講座も紹介します】
「どこの社労士講座も高い」「もっと安くなる方法ってないの?」「一般教育訓練給付制度ってなに?」社労士を目指している方で、こんな悩みを抱えていませんか。 本記事では、国から最大40%の補助金を受け取れる制度について詳しく解説します。 また現役の社労士である著者がおすすめする、初学者向けの対象講座についても紹介します。 社労士試験初受験の方は、ぜひご覧ください。

 

通信講座希望の方

 

デメリット

  • 孤独で、予備校と比べて挫折しやすい
  • 受講料が安くても7.8万円する
  • ネットの情報だけだと、自分に合う講座か判断しづらい

 

メリット

  • 通学する手間・費用がかからない
  • 合格率が高い講座が多い
  • 動画コンテンツの質が上がっている

 

費用と実績のバランスが一番取れているので、初学者の方には通信講座での勉強をおすすめします。

 
手頃な値段と通学する手間がかからないことから、通信講座の受講者数は、年々増加傾向にあります。

また講義動画の質の向上も、その人気の理由であり、今や資格勉強の手段として主流となりました。

社労士の通信講座の受講生の合格率は、全国平均を大きく上回っています。
 

合格率一覧(令和元年)


【参考】令和元年度の全国平均合格率:6.6%

講座名 受験者数 合格者数 合格率
フォーサイト 1,786人 417人 23.3%
ユーキャン 448人 65人 14.5%
クレアール 395人 54人 13.7%

【参考元】厚生労働大臣指定教育訓練講座検索システム
 

こちらの表は、「一般教育訓練給付の指定講座」が、報告を義務付けられているデータを基にしています。

そのため、通信講座各社が公表している数字より信憑性の高い数字と言えます。
 

全国平均が6.6%に対して、通信講座は3社とも2桁台の実績をあげています。
 

【関連記事】【初学者、社労士になる】フォーサイト|クレアール|ユーキャン選ぶべき通信講座とは?

【初学者、社労士になる】フォーサイト|クレアール|ユーキャン選ぶべき通信講座とは?
「初学者におすすめな講座はどこ?」「通信講座の選び方がわからない」「社労士試験って初受験で合格できるの?」こんなお悩みにお答えします。 私は初受験の際に、通信講座選びに苦労した経験のある現役の社労士です。そんな私が「フォーサイト」「クレアール」「ユーキャン」の社労士講座を比較して、それぞれの特徴についてみなさんにわかりやすく解説します。 「各講座こんな人におすすめ」や「講座選びのポイント」「初受験で合格できるのか」についても解説しますので、社労士に少しでも興味がある方は、ぜひご覧ください。

 
また数字だけでなく、体験談を参考にするのもいいでしょう。
 

受講生の体験談

通信講座は、ネットの口コミだけで絶対判断してはいけません。
周りの受講経験者に、体験談を聞いてみましょう。

周りに受講経験者がいない方は、SNSなどでチェックしてみてください。
 

 
私は、初学者の時に、フォーサイトという通信講座を受講して失敗した経験があります。

そういった失敗談も、通信講座選びの参考になると思うので、詳しくはこちらの「【フォーサイト失敗談】社労士試験に不合格となった理由」をどうぞ!
 

【フォーサイト失敗談】社労士試験に不合格となった理由
「フォーサイトの合格率ってホントなの?」「社労士試験に挑戦しているが、なかなか合格基準に達しない」という方必見です。 本記事では、数ある通信講座の中で、全国平均の4倍以上の合格率を誇るフォーサイトの社労士講座について解説します。 私が実際にフォーサイトを受講して合格した勉強法や、一度不合格になってしまった失敗談なども交えながら解説していきます。

 
勘違いしてほしくないのが、フォーサイトは初受験での合格者を多く輩出している優良な通信講座です。

先ほどの受験者数と合格者数を見て頂ければ、お分かりかと思います。
 

最後に、初学者向けにフォーサイト社労士講座について紹介したいと思います。

 

初学者が受講すべきはフォーサイト


 

フォーサイト受講生の6割程が、初受験です。

以下のフォーサイトの受講生アンケート結果です。

 

受験回数について

回答 人数 割合
初受験 473人 59.4%
2回目 172人 21.6%
3回目 87人 10.9%
4回目 27人 3.4%
5回以上 37人 4.6%

 

受験回数2回以内の方が8割もいる中、23.9%の合格率は非常に高い数値です。
 

初学者の方が最も合格実績を挙げている講座と言えるでしょう。

では、数字だけでなく講座内容でもおすすめな理由を解説しましょう。
 

フォーサイトを初学者におすすめする理由

  • 初学者向けテキスト
  • どこでも学習可能なeラーニングシステム
  • ペースを合わせた発送スケジュール

 

初学者向けテキスト

フォーサイトのテキストの一番の特徴は、フルカラーで見やすいという点です。

フルカラーは、記憶にも定着しやすいという研究結果も出ているので、初学者が挫折するリスク軽減にもつながります。
 

また、社労士試験は、受験範囲が膨大なため、すべてを覚えようとしてはダメです。
頻出事項を確実に抑えることが重要。
 

そのためには、何度も繰り返すことが大切ですが、分厚いテキストだと、繰り返す頻度が遅くなってしまいます。

フォーサイトは、なるべくテキストを薄くして重要論点を繰り返し学習することで、基本的な事項を確実に覚えられるように工夫されています。
 

フォーサイトテキストの詳しい内容については、こちらの「フォーサイト社労士講座の経験者が語る【一発合格できるテキストの秘密】」で徹底分析しています。
 

フォーサイト社労士講座の経験者が語る【一発合格できるテキストの秘密】
「フォーサイト社労士講座のテキストってどんな感じ?」「初学者だけど大丈夫かな?」「お得なセットがあるといいな」こんな悩みを抱えていませんか。 フォーサイトの受講経験のある現役の社労士が、そんなお悩みにお答えします。 初受験でも多くの合格者を輩出しているのが、フォーサイト社労士講座です。 本記事では、「初学者の短期合格に最適なフォーサイトのテキストの特徴」「一発合格のための学習の進め方」「お得な講座セットのご案内」について紹介します。

 

どこでも学習可能なeラーニングシステム

社労士試験に合格するには、スキマ時間などを利用した学習が不可欠です。

そのためには、スマホ一つでできるeラーニング学習がおすすめです。
 

フォーサイトのeラーニングシステム「ManaBun」でできることは、講義動画の視聴、単語帳での暗記から過去問演習などのアウトプットまで、多岐に渡ります。

「ManaBun」については、こちらのyoutubeでの紹介がわかりやすいので、ご覧ください。
 

 
動画の解説では物足りない方は、こちらの「【社労士学習のトレンドeラーニング】フォーサイトManaBun(旧道場破り)の実力とは?」をどうぞ。
「ManaBun」の活用術についても解説してます。
 

【社労士学習のトレンドeラーニング】フォーサイトManaBun(旧道場破り)の実力とは?
「フォーサイトのeラーニングってどんな機能があるの?」「ManaBun(旧道場破り)を活用するメリットを知りたい」「使ってみての感想は?」こんなフォーサイト社労士講座に関する疑問にお答えします。 資格学習でこれから主流となる学習法が、eラーニングです。フォーサイトは以前からeラーニングに注力しており、他社と差別化を図っています。 本記事では、業界で一番評価されているフォーサイトManaBunについて解説します。

 

ペースを合わせた発送スケジュール

フォーサイト社労士講座の欠点として、「教材が届くのが遅くて待てない」という声を耳にします。

確かに他社と比べると、結構ゆっくりなペースです。

発送の目安は、次のとおりです。
 

フォーサイト教材発送目安

科目 基礎講座 発送予定 過去問講座 発送予定
労働基準法 7月中旬 11月中旬
労働安全衛生法 7月下旬 11月中旬
労働者災害補償保険法 9月上旬 12月上旬
雇用保険法 9月下旬 1月上旬
労働保険徴収法 10月上旬 2月上旬
健康保険法 10月下旬 2月中旬
国民年金法 12月中旬 2月中旬
厚生年金保険法 1月中旬 3月中旬
労務管理その他の労働に関する一般常識 3月下旬 4月下旬
社会保険に関する一般常識 4月下旬 5月上旬

 

受験経験者の方にとっては、遅く感じますが、初学者の方にはちょうどいいかと思います。

現に、私も初受験の年に受講していますが、勉強を進めるペースメーカー代わりになっていました。
 

焦らず丁寧に勉強することも大切です。

通信講座は、お手頃価格とはいえ、10万円前後します。
受講前は慎重に検討するようにしましょう。
 

続いては、フォーサイトを受講する前に押さえておきたい注意点を紹介します。
 

フォーサイト注文前の注意点

受講前に次の3点を守るようにしてください。
 

3つの注意点

  • ネットの評判を鵜呑みにしない
  • 必ず他社比較しましょう
  • バリューセットは慎重に選ぼう

 

ネットの評判を鵜呑みにしない

フォーサイトを紹介しているブログなどは、まず疑ってかかりましょう。

いいことばかり書いている場合は、アフィリエイト報酬を目的の可能性があります。
 

フォーサイトのアフィリエイト報酬は、他社と比べても高額なため、フォーサイトの受講経験のない方が書いている場合もあります。

ネットの情報だけでなく、実際に資料請求などをして、サンプルテキストや講座を受講して、判断するようにしてください。
 

フォーサイト社労士講座は怪しいのか?【口コミの評判を信用してはいけない理由】
「フォーサイトってちゃんとした会社?」「社労士講座の評判が良すぎて怪しい」「悪い評判も知りたい」と思っている方いませんか。 フォーサイトの受講検討されている方で、口コミだけを見て受講しようとしている場合は、本記事を読んでから再検討してください。 本記事では、「フォーサイトはなぜ怪しく感じるのか」「通信講座を選ぶ際の注意点」「フォーサイトの悪い評判・良い評判」を紹介します。

フォーサイト社労士講座は怪しいのか?【口コミの評判を信用してはいけない理由】

 

必ず他社比較しましょう

講座選びで他社比較は必須です。

各社にはそれぞれ特徴があり、どれが自分に合っているかは、みなさんの性格や生活スタイルによって変わってきます。
 

最低3社は、資料請求して「本当に継続して勉強できそうか」自問自答してください。
 

【参考記事】社労士のおすすめ通信講座【厳選3社を徹底比較】

社労士のおすすめ通信講座【厳選3社を徹底比較】
「社労士の通信講座が多すぎて選べない」「選ぶ際の注意点ってある?」「通信講座で合格できる?」こんなお悩みを過去に通信講座で社労士試験に合格した著者が解決します。また本記事では、おすすめの講座「フォーサイト」「アガルート」「クレアール」の3社に絞って徹底比較しています。講座選びに時間を掛けたくない方もご覧頂ければと思います。また最後に通信講座に関するQ&Aをつけましたので、ご活用ください。

 

バリューセットは慎重に選ぼう

フォーサイト社労士講座には、3つのバリューセットがあり、単科で注文するよりお得な価格で受講することができます。
 

ただ、バリューセットの種類で、セット内容が変わるので、注意が必要です。

「合格に必要な対策講座が入ってない!」なんてこともあり得ますので、次の表でセット内容を確認してください。

 

バリューセット一覧

講座名 価格 基本セット 詳細
バリューセット1 78,800円(税込み)
  1. 基礎講座
  2. 過去問講座
教材の詳細を確認する
バリューセット2 110,800円(税込み)
  1. 基礎講座
  2. 過去問講座
  3. 直前対策講座
教材の詳細を確認する
バリューセット3 121,800円(税込み)
  1. 基礎講座
  2. 過去問講座
  3. 直前対策講座
  4. 過去問演習システム
教材の詳細を確認する

 

「公式サイト見ても、どのセットを選べばいいかわからない」という方は、こちらの「【フォーサイト社労士講座】知らないと損する3つのバリューセットの選び方」をご覧ください。

各バリューセットの詳細、注意点やおすすめできる人についても解説しています。
 

【フォーサイト社労士講座】知らないと損する3つのバリューセットの選び方
「フォーサイト社労士のバリューセットってどれを受講すべき?」「それぞれの特徴を知りたい」「クーポンを使ってどう申し込む?」こんなお悩み抱えていませんか? どんなに勉強しても、受講すべき講座を間違えると合格に遠回りとなってしまいます。 著者も過去に選んだバリューセットに、後悔した経験があります。 みなさんが同じ後悔をしないように、バリューセットの種類や特徴、おすすめな方についてご紹介します。

 

フォーサイトをなるべく安く受講したい方

最後にフォーサイトを少しでも安く受講する制度を紹介します。

 

教育訓練給付制度(一般教育訓練給付)

教育訓練給付制度は、厚生労働大臣から指定を受けた講座を受講し、講座を修了すれば受講料の20%が返ってくる国の給付制度です。
 

申請などは、ハローワークで行うことになります。

給付金は、雇用保険から出るので、社労士の勉強を進めると「これのことか!」ってなると思います。
 

フォーサイトの社労士講座の場合は、対象講座は次の2つです。
 

指定講座の種類

  • バリューセット1
  • バリューセット2

 

受講する種類を間違えないようにしましょう。

申請方法や自分が受給できるのかわからないという方は、こちらの「一体ナゼ!?フォーサイトの受講料が2割戻ってきたワケ【教育訓練給付制度を現役社労士が徹底解説】」を参考にしてください。
 

一体ナゼ!?フォーサイトの受講料が2割戻ってきたワケ【教育訓練給付制度を現役社労士が徹底解説】
「教育訓練給付制度ってなに?」「自分は対象になるのかな?」「フォーサイト社労士講座も対象?」「申請方法がわからない」そんな方のために、現役の社労士である私が「教育訓練給付制度」についてわかりやすく解説します。 初めてフォーサイト社労士講座を受講するという方は、申請手続きまで詳しく解説してますので、どうぞご覧ください。

 

全額返金保証制度

こちらは、フォーサイト独自の制度になります。

フォーサイトを受講して不合格だった場合、受講料が全額返ってくる制度です。
 

ただ、必ずしも返ってくる訳ではない点には注意が必要です。

返金されるのは、フォーサイトが定める厳しい条件をクリアした方だけです。

条件の詳細は、「フォーサイト公式サイト」で確認するようにしてください。
 

対象は、次の講座になります。

 

対象講座

  • バリューセット3

 

バリューセット3は、一番高いセットなので、慎重に検討するようにしましょう。

ただ「合格できるか心配で勉強に集中できない」「保険を掛けたい」という方には、おすすめです。
 

迷っている方は、こちらの「フォーサイト社労士講座を再受講すべき?【無料で再受講する方法/しなくても合格できる方法(実証済み)を大公開】」も参考にしつつ判断してみてください。
 

フォーサイト社労士講座を再受講すべき?【無料で再受講する方法/しなくても合格できる方法(実証済み)を大公開】
「今年もフォーサイトの社労士講座を再受講すべきかな?」「去年のテキスト使えないかな?」「合格者はどんな試験対策をしているんだろう」こんなお悩みにお答えします。 本記事では、フォーサイトを社労士講座を再受講しなくても、今年の社労士試験に合格する方法について詳しく解説します。 また無料で再受講できる制度についても解説しています。 社労士試験に再挑戦する方は、ぜひご覧ください。

 
ここまで、初学者の合格実績が高いフォーサイトを紹介してきました。
ただ、みなさんに合う講座がフォーサイトとは限りません。
 

勉強を継続することが、合格のための絶対条件です。

なるべく多くの講座の情報を集めて、自分にとって最適な講座に出会ってください。

そして、お互い社労士という立場で、みなさんに会えることを楽しみにしています。
 

【在庫限り】キャンペーン実施中!

 

社労士の資格取得まとめ

 

  • 労務管理・人事に関する専門家
  • 今後も需要が高い資格(社員を大切にする企業に重宝される)
  • 税理士・司法書士よりも受験者数が多い
  • 初学者からでも十分資格取得可能
  • 社労士試験の合格者の約8割は社会人
  • 30,40代が多い
  • 初学者には通信講座がおすすめ
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