もう怖くない!社労士試験の足切り対策【勉強法と失敗しない本試験対策も教えます】

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社労士試験

もう怖くない!社労士試験の足切り対策【勉強法と失敗しない本試験対策も教えます】

 

  • 社労士試験の足切りについて知りたい
  • 足切り対策はどうればいい?
  • 本試験で注意すべき点は?

 

こういった悩みに答えます。

 

本記事の内容

  • 社労士試験の足切りとは【過去10年間の補正科目まとめました】
  • これを意識せよ!効率的な足切り対策3選
  • 本番でこれをやる人は足切りされる【経験済み】

 

著者は、2度の社労士受験の経験がある現役の社労士です。

この受験から足切りがどれだけ恐ろしいものか痛いほどわかります。
 

2回目の受験では救済により合格しましたが、結果を待っている間、胃に穴が空きそうでした。
 

その経験から足切り対策について意識すべきことや本番での心構えについても伝授していきたいと思います。
 

社労士試験の足切りとは【過去10年間の補正科目まとめました】

社労士試験の足切りとは

社労士試験の合格基準は、他の国家資格と比べても特徴的です。
 

中でも、各科目に基準点が設けられており、その基準を1科目でも満たすことができないと不合格となります。
 

これを社労士試験の受験生の中では、「足切り」と呼ばれています。
 

社労士試験の合格基準は、次のように定められています。
 

社労士試験の合格基準

出題形式 科目数 配点 合格基準点(相対評価)
選択式 8科目 総得点:40点(問)
各科目:5点(問)
40点中28点以上、かつ各科目5点中3点以上
択一式 7科目 総得点:70点(問)
各科目:10点(問)
70点中49点以上、かつ各科目10点中4点以上

 

ただ、毎年難易度に差があるので、前年度の合格点を基準に、前年度の平均点と本年度の平均点を比較して合格基準を決定する、相対評価の試験になっています。
 

社労士試験の難易度は?【受験者4万人の人気資格、社労士と行政書士を徹底比較】
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【関連記事】
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他の国家資格の合格基準は、次の通りです。

 

他資格との比較

行政書士試験の合格基準

試験科目 主な試験内容 配点 合格基準点(絶対評価)
行政書士の業務に関し必要な法令等 憲法、行政法、民法、商法及び基礎法学 244点(46問)
  • 法令等科目の得点122点以上
  • 一般知識等科目の得点24点以上
  • 全体の得点180点以上
行政書士の業務に関連する一般知識等 政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解 56点(14問)
合計 300点(60問)

 

司法書士筆記試験の合格基準(令和元年度試験)

試験科目 主な試験内容 配点 合格基準点(相対評価)
午前の部(4科目) 憲法、民法、刑法、商法 105点(35問) 75点
午後の部(7科目) 民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、司法書士法、供託法、不動産登記法、商業登記法 105点(35問) 66点
午後の部記述式(2科目) 不動産登記法、商業登記法 70点(2問) 32.5点
合計 280点(72問) 197点

 

社労士試験の特徴【合格率が低い要因】

社労士試験の直近10年間の平均合格率は、6%台です。

なぜこんなに低いのでしょうか。
 

それは各科目ごとに、基準点が設けられている点が理由の一つです。
 

先ほどの合格基準点の表を見てください。

行政書士と司法書士の場合は、各科目ごとではなく、ある程度まとまった科目の中で基準点が設けられています。
 

それにより、仮に苦手科目があっても他の科目でカバーすることが可能です。

しかし、社労士試験ではそれができません。
 

特に選択式は、8科目全てで、5問中3問を正解しないといけないという無理難題な設定がされています。
 

これにより、社労士試験に落ち続ける方が続出するわけです。

ただ、これだとその年の試験の難易度によって、合格者数が大幅に減少することも考えられます。
 

そうならないように、受験生の平均点があまりにも低い場合は、その基準点を引き下げることになっています。
 

その考え方は、次の通りです。
 

補正の考え方

科目最低点の補正各科目の合格基準点(選択式3点、択一式4点)以上の受験者の占める割合が5割に満たない場合は、合格基準点を引き下げ補正する。

ただし、次の場合は、試験の水準維持を考慮し、原則として引き下げを行わないこととする。

  • ⅰ) 引き下げ補正した合格基準点以上の受験者の占める割合が7割以上の場合
  • ⅱ) 引き下げ補正した合格基準点が、選択式で0点、択一式で2点以下となる場合

出典:【厚生労働省】社会保険労務士試験の合格基準の考え方について

 

つまり、簡単に言い換えると・・・

受験生の50%以上が2点以下、その内1点以下が30%以上いれば補正されます。
 

この補正はほぼ毎年あり、過去10年間の足切り科目は次の通りです。
 

年度毎の補正科目

年度 補正科目
令和2年 健保、社一、労一
令和元年 社一
平成30年 社一、国年
平成29年 雇用、健保
平成28年 労一、健保
平成27年 労一、社一、健保、厚年
平成26年 雇用、健保
平成25年 労災、健保、雇用、社一 ※社一は1点
平成24年 厚年
平成23年 労基・安衛、労災、社一、厚年、国年

これを回数ごとに表にまとめてみました。
 

補正回数まとめ(過去10年)

補正回数 科目
6回 社一、健保
3回 雇用、厚年、労一
2回 国年、労災
1回 労基・安衛

 

社会保険関係の法令の回数が多いように感じます。
 

やはり数字が問われることが多いので、無勉組が点数を取りづらいのも関係しているかと思われます。
 

労働関係の法令に関しては、他の資格を目指している方などが、意外と点数を取っちゃうケースがあり得るんですよね。
 

意識しすぎる必要はありませんが、選択式にはそういった傾向があることは覚えておくといいでしょう。
 

では実際にどういった勉強方法が、足切り対策として有効なのか解説します。

 

これを意識せよ!効率的な足切り対策3選


 

前章を読んでいただければ、選択式試験が社労士試験の鬼門であることは言うまでもないでしょう。

選択式対策は、基本テキストで学習したり、過去問を解いたりと択一式の勉強法がベースとなります。
 

ただ、次のことを意識しながら学習することが、一番効率的な足切り対策になります。
 

  • 数字を意識して基本テキストを読み込む
  • 各法令の目的条文は必ず押さえる
  • 過去問のやらなくてもいい箇所を見極める

 

数字を意識して基本テキストを読み込む

選択式では、数字がよく狙われる傾向にあります。

雇用保険の各種給付金や健康保険の高額療養費の基準額などは頻出です。
 

基本テキスト読む際や択一式の問題を解く際も、数字を意識しておくと効率的に学習できます。
 

各法令の目的条文は必ず押さえる

主要な8科目の法令だけでなく、細かいその周辺法令などの出題も目立ちます。

法改正があって、狙われやすい科目はマストで学習すべきでしょう。
 

その際、各法令の目的条文は、まとめて覚えるのが効率的です。
 

市販の横断学習のテキストでは、目的条文がまとめられているので、活用してみてください。
 

こちらの横断学習のテキストは私が使っていた物なので、参考までにどうぞ。
 

 

また、こちらの著者はクレアールの北村先生です。

著書を読んで、クレアールを受講するか検討している方は、以下の関連記事をご覧ください。
 

クレアールを、フォーサイトとアガルートの3社で徹底比較しています。

 
【関連記事】社労士のおすすめ通信講座【厳選3社を徹底比較】

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過去問のやらなくてもいい箇所を見極める

市販で選択式対策のテキストを購入するといいでしょう。

書店に行くと、種類がたくさんあって迷うかと思います。
 

なるべく問題数が多いのを選ぶべきです。

また出題頻度や難易度がすぐわかる物がいいですね。
 

ちなみに私はこちらの参考書で学習していました。
 

問題数が多くて、重要度はABC評価で記載されており、メリハリを付けた学習が可能なおすすめのテキストです。
 

 

他にも私が市販で購入して、優良だと思ったテキストは、こちらの「【社労士資格を取得するための必須参考書】独学で突破するための活用術を徹底解説!」で紹介してますので、興味のある方はどうぞ!
 

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また選択式対策の過去問は飛ばしていい箇所があります。

それは、一般常識の「労働白書」や「統計調査」からの出題です。
 

調査年度によって数字が変わるので、過去の調査の数字を覚えても意味がないことが多いです。
 

「こういう出題のされ方をするんだ」程度に見ておけばいいでしょう。
 

また明らかにその年、法改正があったから出題されたであろう問題も飛ばしていいでしょう。

法改正対策や予想問題集で学習すれば問題ありません。
 

なので選択式対策のテキストで、重点的に勉強すべきは次の3つです。

 

  • 数字
  • 目的条文
  • 頻出事項

 

社労士試験は、同じ論点が何度も出題される傾向にあります。

まずこちらの3点を押さえて基礎固めしていきましょう。
 

最後に私の経験から、本試験でこれは絶対にやらない方がいいというものを紹介します。

 

本番でこれをやる人は足切りされる【経験済み】

見直しするな!

選択式試験でやってはいけないのは、見直しをすることです。

正確にいうと見直しをして答えを変えることですね。
 

「正解⇒不正解」「不正解⇒不正解」に変える可能性が大です。
 

本番の際、択一式と比べて、選択式は何度も見直しができるぐらい時間が余ります。
 

「記入間違いがないか」「初歩的なミスがないか」は当然見直すべきでしょう。

それは必ず行ってください。
 

私が答えを変えるなと言っているのは、次のような問題です。

 

  • 奇問難問
  • 確実ではないが、これかな?という問題
  • 2択3択まで絞ってこれと決めた問題

 

こういった問題は、最終的には直感が一番頼りになります。

 

選択式は運任せ?

大事な本試験で、運任せですか?と思われる方もいるかもしれません。

でもそれは大きな間違いです。
 

その理由は「勘と直感はまったく別物」だと私は思っているからです。

確かに「勘」なら運任せでしょう。
 

「直感」は、誰しもが働くものではありません。

「勘」と違って、今まで学習してきたことや過去の失敗などの経験からピンと来るものです。
 

しかも問題を初めて見たときが一番集中していて、直感も働きます。

 

私の失敗談

冒頭でも書いた通り、私は2回目の受験の際、「直感」を信じず、答えを変えて不正解にしてしまいました。
 

その問題は一生忘れないと思います。

令和元年度試験の社一の(B)でしたね。
 

船員保険の資格喪失後の葬祭料の給付額の問題でした。

正解率が非常に高かった問題だったので、余計悔しかったし、恥ずかしかったですね。
 

私が正解から不正解にするまでの経緯はこんな感じです。

 

1.健康保険と一緒で50,000円でしょ(直感)
2.時間があったので、見直そう
3.選択肢の70,000円が気になるなあ
4.あれ?船員保険だから健康保険より補償が手厚いのかな?
5.何か参考書で70,000円って見たことがある気がする
6.葬祭料50,000円なんて簡単な問題出るわけがない、引っ掛けだ
7.50,000円(正解)⇒70,000円(不正解)に変える

 

頭の中を言語化するとこんな感じです。
 

人間の思考は一度間違った方に行くと、後戻りできません。
 

なので直感で答えを出した問題は、もう考えるのをやめるのが得策です。
 

私と同じミスをしないように、自分の直感を信じてみてください。
 

だって、みなさんは本試験までの間、たくさん問題を解いて何度も落ち込んでは、机に向かい続けて来ましたよね?
 

そんな努力をした自分の「直感」は運ですか?

そういう時にこそ「本当の実力」が出るのだと思います。

 

まとめ

本記事のまとめ

  • 社労士試験は各科目で基準点が設けられている
  • 労働法令科目は補正されづらい傾向にある
  • 選択式は数字や目的条文が狙われやすい
  • 本試験は運ではなく、直感が大切

 

たった1科目の点数が1点足りないだけで、不合格になるのが社労士試験の恐ろしいところです。
 

ただ本記事の内容を実行できれば。十分に足切り対策は可能です。

特に私と同じ失敗を、みなさんにはしてほしくありません。
 

自分が本試験までに積み上げてきたものを信じてください。

社労士の扉は、すぐ目の前にあるのです。
 

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