簿記2級は転職に有利?【人事担当者が教える本当の市場価値と短期合格法】
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こういった悩みにお答えします。
本記事の内容
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私は普段、従業員100人程の一般企業の管理部門で働いています。
仕事内容としては、採用・人事・経理など多岐に渡ります。
そんな私は、過去に働きながら、「社労士」や「簿記2級」の資格を取得した経験があります。
本記事では、私の経験談から簿記2級の「転職時の市場価値」や「短期合格法」について解説しています。
簿記2級は本当に転職に有利なのか?
巷では「簿記2級を持っておくと、転職に有利だよ」とよく耳にしますが、その根拠は何なのでしょうか。
本章では、主に次のことを解説します。
- 簿記2級は本当に転職有利なのか
- 転職以外に取得するメリット
ではそれぞれ詳しく解説していきましょう。
簿記2級が転職に有利な理由【転職以外に取得する3つのメリット】
簿記2級は持っていると、転職時に評価されやすい資格です。
その理由を見てみましょう。
簿記2級が転職に有利な理由を徹底分析
《簿記2級》転職に有利の3つの理由
- 経理資格で一番メジャーな資格
- 求人数が多い
- 努力が評価されやすい
商工会議所が主催する「日商簿記検定」は、経理の知識を証明できる資格としては、一番認知度の高い資格の一つになります。
その中でも2級の資格は、リクルートキャリアの調査で「企業が応募者に求める資格」で1位になるほど、転職時に最も評価される資格です。
そのため、経理の求人を見ても、以下のいずれかの条件を必須としている企業が多いです。
- 日商簿記2級の資格保持者
- 経理の実務経験3年以上
経理の経験がない方は、簿記2級がないと転職活動が難航する可能性が高いです。
実務経験3年以上ある方にとっては、持っておくと他の求職者と差別化を図ることができます。
また、大手企業に転職を希望している場合は、これらの両方の条件は必須と言えます。
なので簿記2級の取得は、すべての経理求職者にとって大きなアドバンテージになるのです。
《関連記事》【人事転職】大手企業の人事として転職を成功させる4つのコツと企業選びの3つの注意点
簿記2級は、ここまで企業に求められている資格なので、取得するのは簡単ではありません。
その分、取得するには相当な努力量や学習時間を要します。
面接の際、その努力を評価してくれる企業は多いでしょう。
以上「転職」という点だけを見ても、簿記2級を取得するメリットは大きいと言えます。
他にも簿記2級を取得するメリットは、まだまだありますよ。
《簿記2級》転職以外に取得する3つのメリット
《簿記2級》取得する3つのメリット
- 収入アップに繋がる
- 営業や経営に必須の知識が養える
- 将来性がある
転職に有利ということは、勤務先の企業でも評価される可能性が高いということです。
そのため、簿記2級の取得は、同僚との差別化も図れ、昇進・昇格のスピードを上げることができます。
「資格手当」が付く企業もあるので、収入アップという面でも、即効性のある方法と言えます。
また簿記の資格は、経理に限定された資格と思われがちですが、営業職の方でも評価される資格です。
営業にとって、「売上や利益の確保」と同じぐらい大切なのは「得意先の管理」です。
簿記2級の学習をすれば、得意先の財務状況などを決算書から把握することができるようになります。
それにより、営業に注力すべき得意先か抑えるべきかの判断ができ、売上が伸びやすい得意先への営業に注力ができます。
こういった判断は、経営者としても必須のスキルです。
現に商工会議所は、簿記2級のレベルを次のように位置付けています。
経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ。
高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル。
以上のことから、簿記2級が将来の管理職・役員候補に求められる資格だとわかるかと思います。
また簿記2級は、取得後の選択肢が広がるというのも大きなメリットとなります。
簿記2級を取得することで、次のような難関国家資格に挑戦する方も多いです。
《簿記2級》取得後に目指すべき資格
- 公認会計士
- 税理士
- 中小企業診断士
- 社労士
私も順番は違いますが、社労士に合格した後、簿記の勉強を始めました。
現在、簿記と社労士の両方の知識が実務でも活かされています。
簿記2級取得後は、公認会計士又は税理士を目指す方が多いです。
「独立志向が強い方」や「経営に興味のある方」は、まず簿記の勉強から始め、国家資格へのステップアップを目指しましょう。
《関連記事》簿記の難易度と取得するメリットとは?【簿記3級2級を3ヶ月で同時合格できた3つの理由】
これまで「簿記2級取得のメリット」や「転職に有利になる理由」等について解説してきました。
では簿記2級を取得すると、具体的にどんな就職先や職種に転職しやすいのでしょうか。
【簿記2級】主な転職先・転職しやすい職種は?
簿記2級を取得することで、主な転職先はどこになるのでしょうか。
本章では、次のことについて解説します。
- 簿記2級取得者の主な転職先
- 有利になる職種・転職しやすい時期とは?
- 【無料】自分の市場価値を知る方法
簿記2級を活かせる転職先とその仕事内容とは?
簿記2級取得後、以下の転職先を選ぶ方が多いのではないでしょうか。
主な転職先
- 金融業界
- 一般企業の経理部・営業の管理職クラス
- 会計事務所
金融業界
簿記の勉強をすることで、企業の決算書を読み解いて財務内容を把握する能力が身に付きます。
企業の決算書を読み解く能力が一番発揮できる業種は、金融業界でしょう。
主に次のような勤務先が挙げられます。
- 銀行
- 証券会社
- 保険会社
いずれも金融商品を扱う仕事なので、企業の財務内容を把握する能力やお金に関する知識は必須と言えます。
また「証券外務員」の資格も持っていれば、更なる高額報酬も見込めます。
そのため金融業界なら簿記2級を活かして、やりがいだけでなく、能力に見合った報酬の就職先を見つけられる可能性が高いでしょう。
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一般企業の経理部・営業の管理職クラス
一番多いのが、一般企業の経理部への転職かと思います。
仕事内容は、日々の仕訳業務から入出金管理、請求業務など多岐に渡ります。
ある程度経験を積むと、財務諸表の作成業務など、顧問税理士や会計士とのやり取りも出てくるので、簿記2級の知識をフル活用することができます。
営業職でも管理責任者として、課の得意先管理や予算管理など簿記2級の知識を活かせる場面は多くあります。
特に大手企業の管理職は、簿記の資格を必須とするところもあるので、簿記2級の資格は転職の選択肢を広げる意味でも有利な資格と言えます。
会計事務所
会計事務所には、主に次の3つがあります。
- 税理士事務所
- 税理士法人
- 公認会計士事務所
メインとなる業務には、次のようなものがあります。
会計事務所の主な業務
- 記帳代行
- 税務申告
- 決算書の作成など
記帳代行には、仕訳の正確性やスピードが求められるため、簿記2級での受験経験が一番活かされる仕事です。
顧問先と日々やり取りする必要があるので、コミュニケーション能力も求められます。
また一定の規模の法人には、公認会計士からの監査を受けることを会社法で義務付けられています。
そのため、公認会計士事務所では、会計監査もメイン業務の一つとなります。
簿記2級取得後、「監査業務に興味がある方」や「公認会計士を目指す方」が転職する傾向が強いです。
以上の転職先が王道ですが、他にも魅力的な転職先はいっぱいありますよ。
転職に有利になる職種・転職しやすい時期とは?
転職しやすい職種
次のような職種は、簿記2級の知識を活かしやすいと言えます。
《簿記2級有資格者》転職しやすい職種
- マーケティング部門
- 経営コンサル業務
- 製造業の経理・管理部門
マーケティング部門
今人気の高いマーケティングの業務にも、簿記の知識が非常に役に立ちます。
マーケティングの基本は、売れる仕組みを作ることです。
仮説を立てて、最大限の利益を上げるには、どんな商品やサービスにすべきかを追及することになります。
価格の設定などの際、簿記2級で学習する「原価計算」の知識がある人間は重宝されるでしょう。
経営コンサル業務
経営コンサルは、中小企業の経営者の方に、経営のアドバイスをする立場です。
そのため、まずクライアント先の財務状況を正しく把握する知識が必要でしょう。
また、クライアント先の決算書を読み解くだけでなく、課題解決まで導くのが仕事です。
最低限、簿記2級の知識が必須となるでしょう。
製造業の経理・管理部門
製造業の会計は非常に複雑で、簿記2級で学習する工業簿記の知識が必要となります。
工業簿記では、製品の製造原価を計算する原価計算が必要となり、これが非常に難しく手間もかかるため、簿記2級の難易度が高い所以です。
そのため、製造業なら簿記2級の原価計算の知識をフル活用でき、転職へ大きなアピールにもなります。
簿記2級の知識を実務で活かしたいなら、以上の職種への転職がおすすめです。
さらに転職は時期が大切です。
転職しやすい時期
経理の業務は、11〜12月の年末調整や4〜5月の決算業務などが、繫忙期になります。
そのため、10月頃から募集が増え始めます。
特に、4月の繁忙期に向けて人材を確保したい企業が多いため、「1〜2月」になると一番募集が増える傾向にあります。
簿記2級もあり、経理の実務経験のある方は、この時期を狙うと、思い通りの転職ができる可能性が高いです。
ただ、4月入社となると、いきなり繁忙期での業務となります。
未経験から転職する方は、10〜11月入社の求人が狙えめです。
半年ほどあれば、しっかり教育ができるので、未経験者の求人が出やすい傾向にあります。
そのため、面接でのアピール次第で、他の経験者よりあなたのポテンシャルを評価して採用される可能性も十分あります。
以上のことを踏まえ、時期も見計らって、転職活動を進めるようにしましょう。
また「転職と言っても家庭があるから年収が下がるのはちょっと」という方は、まずこれまでの職歴などを基に自分の市場価値を知っておくことをおすすめします。
【無料】自分の市場価値を知る方法
簿記2級の資格が転職しやすいと言っても、転職のタイミングや自分がやりたい仕事によって、転職がうまくいかないこともあると思います。
そのため、簿記2級を取得して転職を希望する方は、まず次のことを調べるようにしましょう。
- 自分がやりたい仕事の求人はどのぐらいあるのか
- 現在の収入と比べて上がるのか下がるのか
- 自分の需要はどれだけあるのか
これらを最低限調べてからでないと、妥協して転職先を決めることにもなり兼ねません。
まず、転職エージェントに登録して、求人情報を集めることが大切です。
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転職候補先の選択肢も増えるため、妥協して転職先を選ぶリスクも軽減できます。
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また代表の山本社長を初め、複数のCFO経験者が在籍しています。
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ここまでの解説で、簿記2級が転職に有利な資格だとお分かり頂けたかと思います。
最後に簿記2級に3ヶ月で合格した経験がある私が、働きながら短期合格するためのコツを紹介します。
短期合格3つのポイント【働きながら勉強を進めるコツ】
ここまで取得するメリットのある簿記2級とは、どのぐらい難しい資格なのでしょうか。
本章では、以下のことについて解説します。
- 簿記2級の難易度
- どれくらいの学習期間が必要?
- 働きながら短期合格する3つの勉強法
簿記2級の難易度
直近の簿記2級の統一試験のデータを見てみましょう。
《簿記2級》第160回統一試験の受験データ
受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|
17,448名 | 3,057名 | 17.5% |
このデータだけを見ると、10人に1,2人しか合格できない難関資格という印象でしょう。
ただ、簿記2級の受験者のほとんどが社会人の方のため、これだけ低い合格率となっていることが予想されます。
またネット試験においては、統一試験の2倍以上の合格率となっています。
《簿記2級》2021年4~6月ネット試験の受験データ
受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|
20,368名 | 9,132名 | 44.80% |
これまで簿記2級は、年3回の統一試験しか受験機会がありませんでした。
ただ、2020年12月からネット試験が開始されたことで、自分の勉強の進捗度合いによって受験できるようになり、以前より簿記2級に合格できるチャンスが増えたのです。
もちろん統一試験でもネット試験でも合格の扱いは変わらないので、ネット試験での受験をおすすめします。
では実際、合格するには、どれくらいの学習期間を要するのでしょうか。
どれくらいの学習期間が必要?
簿記2級の目安の勉強時間は、以下のとおりです。
《簿記2級》合格までの目安
勉強期間 | トータル勉強時間 |
---|---|
4〜6ヵ月程 | 350〜500時間程 |
勉強方法や生活スタイルによって、この期間が短くなったり、長くなったりします。
次のことを意識すると、勉強期間を長引かせずに済むので試してみてください。
《簿記2級》勉強のコツ
- 毎日勉強する
- 簿記3級に時間を掛ける
- 通信講座を受講
毎日勉強する
勉強をしない日を作った方がいいという意見もありますが、個人的には反対です。
それは人間は、覚えたことを1時間後には半分以上忘れる生き物だからです。
勉強することを習慣にし、繰り返し学習することで長期記憶になっていきます。
そのために毎日30分でもいいので、勉強をするように心がけましょう。
簿記3級に時間を掛ける
簿記2級は、3級と比べて難易度が一気に上がるので、勉強時間もその分必要になります。
ただ、3級の内容をしっかり理解しないまま2級の学習に入るのはおすすめできません。
2級の学習もすべて3級の内容がベースになるためです。
どれぐらい3級の内容を理解しておく必要があるかというと、3級の試験で100点を狙えるレベルでないとダメです。
なので、3級こそ丁寧に時間を掛けて学習してください。
その分2級の学習をスムーズに進めることができるので、3級2級のトータルの学習時間で見ると、短縮に繋がります。
通信講座を受講
簿記3級2級は、独学でも十分合格できる資格です。
ただ、短期合格を目指すなら、独学より通信講座での学習がおすすめです。
2級の内容をテキストのみの独学で学習するのは、非効率です。
相当読解力がある方でないと、理解できずに何度も読み返す羽目になって、最終的に挫折することになります。
2級合格には、おおよその内容をなるべく早く理解して、短いスパンで学習を繰り返すことがポイントです。
そのためには、通信講座などの講義動画で学習を進めるのが、一番効率的な学習スタイルなのです。
簿記の優良な通信講座は、世にたくさん出回っているので、自分に合う講座を受講するようにしましょう。
こちらの「簿記3・2級の同時合格者が教える通信講座の選び方【おすすめ3選と無料講座を徹底分析】」では、おすすめの通信講座を紹介しています。
また合格を急いでないけど、費用が極限まで抑えたいという方向けにも、無料講座も紹介してますので、参考にどうぞ!
私は、以上のことを意識して、初心者から3ヶ月で簿記3級2級に同時合格することができました。
最後に私が受験時代に実際に行った勉強法を紹介します。
短期合格を目指す方は、必見です。
働きながら短期合格する3つの勉強法
私が簿記の受験勉強で取り入れた方法は、次の3つとなります。
《簿記2級》短期合格を勝ち取る3つの勉強法
- アウトプット中心の学習
- 忘却曲線を意識
- 実践対策は必須
一つ一つ詳しく見ていきましょう。
アウトプット中心の学習
これは簿記に限らず、資格の勉強で共通ですが、アウトプットしないと問題を解けるようになりません。
ただ、勉強に慣れていない人は、インプット中心の学習になりがちです。
それはアウトプットの際、解けない問題が続くと苦痛になり、インプットに逃げてしまうからです。
最初から解けるものではないと、割り切って繰り返し学習することが大切です。
初めのうちは、答えを見ながらでもOKです。
またインプットの時間は、アウトプットに費やす時間の半分ぐらいに抑えることを意識してください。
復習は基礎講義ではなく、問題を解いて手を動かしながらすると、アウトプットの量が増えて、インプット時間を抑えられます。
また講義動画をスキマ時間に倍速で視聴するのも、インプットの時間を削減する方法の一つになります。
そして、まとまった時間ができたら、問題を解く癖を付けるようにしてください。
忘却曲線を意識
一度学習を始めたら、テキストを1周するまで復習しない方がいますが、その方法はおすすめできません。
それは人間はすぐ忘れる生き物だからです。
みなさん「エビングハウスの忘却曲線」をご存じでしょうか。
時間とともにどれだけ記憶が保持されるかを表したグラフです。
つまりこれをみれば、時間とともにどれだけ人間が忘れていく生き物なのかがわかります。
以下の表をご覧ください。
経過時間 | 忘れる割合 |
---|---|
20分後 | 42% |
1時間後 | 56% |
9時間後 | 64% |
1日後 | 67% |
恐ろしいことに勉強した次の日には、7割近くは忘れてしまうことになります。
これは何の無意味な音節を記憶した場合の実験なので、簿記の学習にそのまま置き換えるのは正しくありません。
ただ、個人差はあると思いますが、初めて学んだことは、次の日には半分以上覚えていないのではないでしょうか。
そのため、一度も復習せずに放置すると、また一から学び直さないといけなくなり、逆に時間が掛かるのです。
時間が掛かるように感じるかもしれませんが、復習しながらじっくり進んでいく勉強法が合格への一番の近道になります。
おすすめの復習タイミングは、以下のとおりです。
復習タイミングと時間
- 1日以内に10分
- 1週間以内に5分
- 1か月以内に3分
このタイミングで復習することで、記憶が100%戻ると言われています。
これだけの時間なら、朝少し早く起きたり、通勤時間中のスキマ時間だけでも、十分復習できます。
こちらの「エビングハウスの忘却曲線」を意識しながら、じっくり最短で合格を目指しましょう。
実践対策は必須
一度も本試験と同じ時間内(90分)で、問題を解く練習をしない方が多いのですが、これではまず合格はできません。
本試験の2、3週間前は、過去問や予想問題集を解くことだけに集中してください。
「時間がなくて直前対策ができなかった」という言い訳は厳禁です。
自信がない単元があったとしても、直前対策をしながら学び直してください。
直前対策では、次のことを確認してください。
- 時間配分
- 問題を解く順番
- 難問の見極め
直前対策の最大の目的は、時間の範囲内で合格点(70点以上)をどう取るかの確認をすることです。
まず普通に解いて、5問すべて90分以内に解けるか確認しましょう。
解けない場合は、仕訳や総合問題を早く解けるように繰り返し学習しましょう。
また問題を解く順番も大切です。
確実に得点できそうな簡単な問題から解いていくのがいいでしょう。
私の場合は、1問目の仕訳問題と4,5問目の工業簿記を先に解くと決めて、その練習を繰り返し行いました。
簿記2級の2,3問目の商業簿記の問題は、時間が掛かり、連結などの難問が出題される可能性もあるので、後に回すことをおすすめします。
もし本番で難問が出題されたら、部分点狙いに徹しましょう。
簿記2級は絶対評価の試験です。
1,4,5問目は、2,3問目の総合問題に比べ解きやすいことが多いので、この3問で50点ぐらい取りたいところです。
そして残りの2.3問で部分点を取りながら、合格点を目指すイメージです。
こうして合格点を取るシミュレーションができていれば、本番で難問が出ても臆することはありません。
そのため、実践対策は必須なのです。
以上私が働きながら3ヶ月で、簿記3級2級に同時合格した勉強法を解説しました。
決して難しいことは一つもないことがお分かり頂けたかと思います。
簿記2級は、転職市場においてみなさんの市場価値を大きく高めてくれる資格です。
ぜひ合格を目指して一緒に頑張りましょう。