簿記検定の持ち物チェック表【試験直前に見てほしい受験時の注意点と必須の直前対策】
簿記検定を受験される方で、こういった疑問をお持ちではありませんか。
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私は、過去に簿記3級と2級を受験した経験があります。
そんな私が、受験の際の注意点や当日の持ち物チェック表を作りました。
よろしければご活用ください。
本記事の内容
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本記事は、簿記検定に臨む全員の方に見て頂きたい内容になっています。
私は、第160回の統一試験で3級2級を同時合格した経験や過去に国家資格を取得した経験もあります。
そんな経験からどれだけ事前準備をして、試験に臨むことが大切かをよくわかっています。
みなさんも今までの受験勉強に費やした時間や努力が無駄にならないように、本記事に目を通していただけると幸いです。
簿記検定の持ち物チェック表
試験直前に必ずやるべきこととは何でしょうか。
- 仕訳のスピードを上げることでしょうか?
- 財務諸表の作成をマスターすることでしょうか?
- 予想問題集を繰り返し解くことでしょうか?
正解は、試験当日の持ち物チェックです。
忘れ物をすると受験すらできず、今までの努力が水の泡になってしまいます。
また統一試験とCBT試験で持ち物が少し違うので、注意が必要です。
「必須の物」と「あるといい物」を紹介するので、前日のチェック表としてご活用ください。
必須の持ち物
《簿記検定》持ち物チェック表
持ち物 | 統一試験 | ネット(CBT)試験 | 備考 |
---|---|---|---|
□受験票 | 必要 | 不要 |
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□身分証明書 | 必要 |
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□筆記用具 | 必要 | 不要 |
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□時計 | 必要 |
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□電卓 | 必要 |
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□マスク | 必要 |
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以上が試験当日に必須の持ち物リストになります。
忘れると、受験できない可能性もあるので、こちらのリスト表を使って前日に必ず持ち物チェックをするようにしてください。
続いては、必須ではないけど、試験当日にあるといい物を紹介します。
あるといい物
試験当日あるといい物リスト
- 羽織る物
- 眠気覚ましになる物
- 見直し用の予想問題集・過去問等
試験当日の会場が、適温でない可能性があります。
会場の室温で、集中力ややる気が削がれたらもったいないです。
夏でも座る席などによって、空調が効き過ぎている場合があるので、羽織る物を持参するようにしてください。
また次のような眠気覚ましになる物を持参するといいですよ。
- 缶コーヒー(ブラック)
- ガム
- エナジードリンク
私は、過去に社労士の模擬試験中に眠くなり、全く集中できず散々な結果になったトラウマがあります。
なので、それ以降必ずお昼を食べた後にエナジードリンクを飲むようにしています。
恐らく精神的な面が影響しているかと思いますが、それ以降一切眠くなったことはありません。
眠気が襲った苦い経験がある方は、おまじないのように眠気覚ましを持参することで安心を買うことができます。
また試験直前は時間が限られているので、持参する見直しのテキストやノートを極限まで減らすようにしましょう。
事前に試験直前にチェックする事項をノートなどにメモっておくといいと思います。
私は、試験2、3日前に解いた予想問題や過去問の解答用紙と問題を持ち込んで、間違えた箇所のみを直前に見直すようにしていました。
自分の苦手な分野を短期記憶で補うという方法も、合格点を確保するための有効な方法の一つです。
以上の内容をしっかりチェックすれば、試験の準備は万端だと思います。
もっと万全を期すために、試験を受験する際のの注意点など、受験までに起こり得るトラブルを想定しておきましょう。
簿記検定を受験する際の注意点【受験の心構えとは?】
簿記検定は、受験申込から受験当日まで意外な落とし穴が結構あったりします。
そのため本章では、簿記検定に関する注意点と試験当日に想定しておくべきことについて深堀していきます。
まず簿記検定には、どんな注意点があるか見ていきましょう。
簿記検定の4つの注意点
《簿記検定》4つの注意点
- 早めに受験申込みをする必要がある
- 顔写真付きの身分証が必要
- 簿記3級2級の同時受験はお昼休憩が短い
- 時間厳守(集合時間の15分後には・・・)
早めに受験申込みをする必要がある
簿記の受験申込み期間が結構短くて焦りました。
私が受験した第160回の試験では、以下のようなスケジュールでした。
《簿記検定》持ち物チェック表
試験日 | 申込受付期間 | 受験料納付期限 |
---|---|---|
2月27日(日) | 1月11日(火)~1月26日(水) | 本申込みより3日以内 |
2週間の申込受付期間内にネットで申込みをして、速やかに受験料を支払わないといけません。
また新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から「定員制」を導入している商工会議所もあります。
そのため、申込受付期間内でも先着順で申込みが打ち切られることもあるので、早めの受講申込みすることを心掛けましょう。
どうしても間に合わないという方は、ネット試験(CBT試験)の受講をご検討ください。
顔写真付きの身分証が必要
国家資格などの場合は、証明写真も受験申込みの際、一緒に送ることが多いので、当日それを持って試験官が本人確認しに来ます。
一方簿記検定では、受験申込の際に証明写真を送らないので、別途顔写真付きの証明書が必要です。
主な証明書は、以下の通りです。
《簿記検定》証明書として認められる物
- 運転免許証
- パスポート
- 個人番号カード
- 学生証
- 社員証など
これらの証明書を机に置いておく必要がありますので、必ず忘れないようにしましょう。
簿記3級2級の同時受験はお昼休憩が短い
簿記の3級と2級を同日に受験する方もいるのではないでしょうか。
商工会議所によって違いがあるかもしれませんが、試験当日は結構タイトスケジュールになります。
私が受験したときは、3級の試験が終わってから2級の集合時間まで、1時間半弱ぐらいしかありませんでした。
ご飯を食べに行くには、少し短いし、2級が始まる前にお昼を食べないとお腹が空くし、中途半端な空き時間だったことを覚えています。
なので、試験会場で軽く済ませられるような軽食を用意することをおすすめします。
時間厳守(集合時間の15分後には・・・)
私の実体験ですが、受験票に集合時間は書いてあったのですが、試験の開始時間が書かれていませんでした。
集合時間になったら受験の注意点などが15分ほど説明され、その後すぐに試験が開始されて少し唖然としました。
もしかすると、商工会議所によっては試験の開始時間まで決まっているかもしれませんが、受験する教室によって、試験の開始時間がバラバラというルーズな感じ。
集合時間に遅れると、受験できない可能性もあるので、余裕を持って会場入りするようにしましょう。
以上私が実際に受験して感じた注意したい点を解説しました。
これらの注意点を踏まえ、試験当日に想定しておくといいことも紹介しましょう。
試験当日に想定しておくこと
当日想定しておくべきことを、次の3つのセクションに分けて考えていきます。
- 受験環境
- 予期せぬ出来事
- メンタル面
それぞれ詳しく解説しましょう。
受験環境
受験当日の環境がどんな感じか事前に想像してみましょう。
特に次のことは想定しておくことをおすすめします。
- マスクを着用すること
- 空調問題
- 机の大きさ
- 計算余白がどれだけあるか
普段自宅で学習している方は、マスクをして勉強している方はいないでしょう。
ただ試験会場では、マスクの着用が必須です。
マスクしながら難問を解くのは結構しんどいので、定期的にカフェなどで勉強する習慣を付けるといいかもしれません。
また試験会場は、席によって空調が効き過ぎて、夏でも寒い場合があります。
上着や靴下などを持って行って、自分で体温調整できるようにしましょう。
会場によって、試験当日の机の大きさも異なります。
極端に狭いことはないと思いますが、普段テキストを何冊も広げて勉強している方は、狭く感じて試験に集中できないかもしれません。
普段からなるべくコンパクトに学習するクセを付けると、試験当日ストレスを感じなくていいでしょう。
また計算をできる余白がどれだけあるかも重要でしょう。
- 統一試験:問題用紙・答案用紙・計算用紙をすべて一冊の冊子になっている
- ネット試験(CBT試験):A4用紙2枚配布
統一試験・ネット試験ともに、計算用紙を持って帰ることはできません。
問題用紙や計算用紙の一部を切り取って持ち帰ってしまうと、失格になるので注意しましょう。
当日次のようなトラブルが発生することも想定しておいてください。
予期せぬ出来事
- 電車遅延
- 時計が見づらい
- 隣の人のクセがスゴイ
- 電卓やシャーペンの故障
試験当日は絶対ギリギリに行ってはいけません。
電車の遅延など起きる可能性も考えて、1時間ぐらい前に会場に付く時間に自宅を出るようにしましょう。
早く着き過ぎた場合は、最寄り駅のカフェなどで勉強しておくことをおすすめします。
また席によっては、試験会場に備え付けの時計が見えづらい恐れがあります。
必ず自前の時計を忘れずに。
運が悪いと、隣の人のせいで試験に集中できないことも考えられます。
- 咳払いがうるさい
- 貧乏ゆすりが激しい
- 電卓を強くたたく
ただでさえ試験中は神経質なのに、こんな人の隣になったら最悪です。
対策としては、YouTubeなどで雑音を聞きながら学習する練習をしたり、学生がよく来そうなファーストフード店などで勉強するのもいいでしょう。
また試験当日は、電卓・筆記用具の予備は必ず持っていきましょう。
筆記用具はなくても会場で貸してくれるかもしれませんが、電卓が壊れて使えなくなっても、恐らく貸してくれません。
最悪の場合を想定して、必ず予備を用意しておいてください。
また試験はメンタル面が非常に大切になります。
メンタル面
試験当日は、こんなことを思いがちです。
- みんな頭が良く見える
- 途中退室した人を物凄い天才だと思ってしまう
- わからない問題が出るかもと不安になる
一番よくあるのは、周りがみんな頭良く見える現象です。
仮に周りが自分より頭が良くても問題ありません。
それは簿記検定が、絶対評価の試験で70点以上取った人は、全員合格できるからです。
そのため、周りがどんなに頭が良くてもあなたの合否に何ら影響はないので、安心して試験に集中してください。
また結構な時間を残して途中退室する強者がいますが、大体あきらめて帰っているだけです。
余裕そうな顔をしている人ほど、会社などに言われてイヤイヤ受験した「なんちゃって受験生」です。
気にする必要は一切ありません。
また「解けない問題が出たらどうしよう」と不安にもなるでしょう。
簿記2級以上になれば、100点を取ることは相当難しいです。
ある程度難問が出ることは想定しておいてください。
なので、解けなさそうな問題が出たら「部分点が取れればいいや」と割り切って試験に挑んでください。
以上、試験当日に想定しておくべきことについての解説でした。
ここまで心の準備をしておけば怖いものはありません。
最後に1点でも多く点数が取れるように、試験直前の対策を紹介しましょう。
簿記2級の試験直前対策【合格者が実践した3つの対策】
私は、簿記3級2級を3ヶ月で同時合格した経験があります。
その時に次の3つの試験直前対策を実践しました。
《簿記検定》試験直前対策
- 予想試験・過去問は覚えるまで繰り返す
- 問題を選別する練習
- 工業簿記を完璧にする
予想問題・過去問は覚えるまで繰り返す
合格するには、「予想問題」や「過去問」など、本試験に近いレベルの問題を繰り返し解くことが必須です。
その際、次のことを意識するようにしてください。
- 本試験の時間帯に行う
- 解く順番を検討する
- スピードを意識する
- 解き方を理解する
本試験と同じ時間帯から始めて、時間内で解き終えられるかを確認しながら問題を解きましょう。
また簿記2級の場合、試験時間が足りなくなる可能性もあるので、問題を解く順番も大切になってきます。
- 商業簿記を終わらせてから工業簿記に行くのか
- 工業簿記を先にやっつけるのか
やりやすさは人それぞれです。
難問に時間を掛け過ぎて、簡単な問題を解く時間がなくならないように、このタイミングでペース配分を掴んでください。
また予想問題・過去問は、覚えるぐらい繰り返し解くようにしましょう。
そうすることで、問題を解く精度もスピードも段々上がってきます。
最終的に試験時間の半分ぐらいの時間で解けるようになるのがベストです。
級 | 試験時間 | 目標時間 |
---|---|---|
3級 | 60分 | 30~40分 |
2級 | 90分 | 45~60分 |
目標時間で正確に解けるようになれば合格はもうすぐそこです。
また間違えたところは、しっかり見直すクセをつけるようにしましょう。
簿記は、解答までの導き方を理解することが大切です。
市販のテキストの解説だけだと、理解するのが難しいので、動画で学べる通信講座が効率的です。
特に資格の受験経験が少ない方は、通信講座をおすすめします。
おすすめの通信講座や失敗しない通信講座の選び方は、こちらの「簿記3・2級の同時合格者が教える通信講座の選び方【おすすめ3選と無料講座を徹底分析】」で解説しています。
参考までにどうぞ!
問題を選別する練習
試験直前に、できない問題を深追いしすぎるのは得策とは言えません。
仕訳の精度やスピードを上げることに、注力した方が合格できる可能性が高まります。
難しい論点が出たら、「部分点を取れればいい」という気持ちでいるといいでしょう。
ただ、2級の難しい代表格「連結決算」を全く学習しないという選択は、おすすめできません。
すべて捨てると20点程を失ってしまうので、合格する可能性がかなり低くなってしまいます。
最近の試験では、高確率で出題されるので、少しでも点数が取れるように基本的な内容はしっかり押さえましょう。
連結がどれだけ難しいと言えど、基本的な内容は繰り返し学習すれば必ずマスターできます。
どうしても理解できないという方は、ふくしままさゆきさんのYouTube講義を視聴してみてください。
一番丁寧でわかりやすいです。
全10回に分けて解説してくれているので、「連結決算」を完璧にマスターしたい方にとっても有益な内容になっています。
ただ、結構ボリュームがある講義なので早めの対策をおすすめします。
工業簿記を完璧にする
簿記2級の合格のポイントとなるのが、工業簿記の攻略です。
ただ、多くの受験生が工業簿記を学習不足のまま試験に臨んでいるように感じます。
その理由は次のとおりです。
- 初めは理解するのが難しいので苦手意識を持つ方多い
- 商業簿記の学習だけで手一杯になる
商業簿記は、3級から学習しているのでハードルが低く感じますが、2級になると「税効果会計」や「連結会計」などが入ってくるので、合格レベルに持っていくまでに結構な時間を要します。
それに比べ工業簿記は、学習初めは慣れるのに苦労しますが、試験に出題される難易度は商業簿記より易しめです。
しかも配点も次のとおり高いです!
簿記2級の配点
商業簿記 | 工業簿記 | 合計 | |
---|---|---|---|
配点 | 60点 | 40点 | 100点 |
出題数 | 3問 | 2問 | 5問 |
上記の表のとおり、工業簿記は40点も配点が割り振られています。
そのため簿記2級は、工業簿記でなるべく高得点を取ることが合格へのカギとなります。
しっかり工業簿記の学習時間を確保するように意識してください。
そのためには、商業簿記の学習が半分ぐらい進んだ段階から、工業簿記の学習を始めるといいでしょう。
途中から商業簿記と同時並行で学習することを意識すると、工業簿記の学習不足を解消することができます。
以上、私が実際に行った試験直前対策を解説しました。
簿記2級は、企業が求職者に求める資格で1位になるなど、就職活動にも有利になる資格の一つです。
会社員・学生問わず、取得するメリットは非常に高いので、「学習してみようかな」と思った今の気持ちを大切にしてください。
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